施設紹介

筑波大学考古学研究室では、学生が自由に利用できる部屋が多く用意されています。
学生はさまざまな施設を利用しながら考古学を学んでいます。


laboratory on the 1st floor1階実験室(人文・社会学系棟B101)
考古学研究室の施設のなかで最も広く、研究室活動の基盤となっている施設です。
1階実験室には、調査の出土品や調査の際に使用する機材が保管されているほか、研究員室や実験設備の整った部屋なども用意されています。
研究室の学生は、主に実習授業や調査出土品の整理作業、勉強会などで使用しています。

 


laboratory on the 5th floor5階実験室(共同研究棟A501)
考古資料や文化財を対象とした科学分析に特化した部屋で、各種の分析機器が備わっています。
ここにも調査の出土品が保管されているほか、研究室OGである岡崎里美さんが収集された「岡崎里美文庫」は学生でも自由に利用することができます。

 


実験室に設置されている主な分析機器・設備
♦ ポータブル蛍光 X 線分析装置
(pXRF)[Thermo Scientific Niton XL3t]
蛍光X線分析とは、照射したX線によって発生する蛍光X線を検出し、そのエネルギーや強度から測定試料の元素組成を分析する方法です。
非破壊で分析することが可能なため、研究室では遺跡に残る壁画の彩色材料の分析や縄文時代の赤色材料分析などで活用しています。
X線回折装置(XRD)[Rigaku MiniFlex]
X線回折法とは、X線の照射によって生じる回折現象を利用して、物質の結晶構造を分析する方法です。
対象物に含まれる鉱物組成を明らかにできることから、研究室では主に塩類風化の解析や彩色材料の分析などで使用しています。
光学顕微鏡 [OLYMPUS BX53M]
最大400倍まで拡大して観察でき、一般的な偏光顕微鏡観察のほか、紫外線蛍光観察など1台でさまざまな方法で観察することができます。
研究室では主に鉱物・繊維の同定、顔料の同定、石器の使用痕の分析などで使用しています。
デジタルマイクロスコープ [Leica DMS300]
最大倍率8倍のデジタルカメラを搭載した顕微鏡で、対象物をモニター上に映し出しながら観察することができます。
分光分析装置 [Ocean Photonics Jaz-Combo]
ハロゲンと紫外線の光源によって、さまざまな物質の分光反射率を測定することができます。
対象物における固有の色(光の波長のうち、どの部分をどれだけ吸収・反射しているか)の特徴が明らかになります。

1階実験室の実験設備
食性復元研究のため、遺跡出土の人骨・動物骨から汚染を取り除いたコラーゲンを抽出する実験環境が設備されています。


graduate student room院生室(共同研究棟A402)
考古学研究室に在籍する大学院生専用の部屋となっており、1人につき1つのデスクと専用の本棚がそれぞれに割り当てられています。
また、共有のパソコンやプリンターも設置されているなど、快適な研究環境が備わっています。

 


人文社会系学術展示室(人文・社会学系棟A210)
筑波大学考古学研究室では、前身の東京教育大学・東京高等師範学校より多くの考古資料を収集・管理してきました。
展示室ではそのような
東京高等師範学校以来の所蔵品気加え、近年の調査で出土した考古資料や教員の研究成果などをみることができます。

 


イラン部屋(1B棟104)
筑波大学考古学研究室が長年調査を実施してきたシリアやトルコをはじめとして、西アジア地域のさまざまな考古資料が保管されています。

 

 


Research Center for West Asian Civilization西アジア文明研究センター(プロジェクト研究棟306/307)
考古学・歴史学・言語学・地球科学・人類学・地域研究といったさまざまな分野から研究者が集まり、西アジア文明に関する研究が行われています。
※詳しい情報は西アジア文明研究センターHPをご覧ください

 


筑波大学附属図書館 中央図書館
考古学の概説書から専門書、学術雑誌など多くの考古学関連書籍を所蔵しています。
なかでも発掘調査報告書は蔵書数が4万冊を超えており、これらがすべて開架の状態で収蔵されています。
※ 開館日時や利用案内などは筑波大学附属図書館HPをご覧ください